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フェローシップ

韓国 fellowship program レポート 2023

韓国でのフェローシップとKFS年次総会での発表の報告
2023/4/24 - 4/29 韓国 大邱・ソウル

帝京大学医学部附属病院 外傷センター
鈴木 卓 先生

日本骨折治療学会の学会賞の特典として、Korean Fracture Society (KFS)での発表、およびその前3日間のフェローシップを経験してきましたので内容をご報告します。私はおゆみの中央病院の中嶋隆行先生、帝京大学医学部附属病院外傷センターの乾貴博先生と行動をともにしています。

4/24到着後3日間フェローシップでお世話になったのが、韓国の南東部に位置する大邱にあるKeimyung University Dongsan Hospitalでした。とくに我々3人のピックアップや校内案内を担当してくれた若手レジデントのByung-Chan Choi先生、朝晩の病院への往復を担当してくれ専門的な解説もしてくれたtrauma attending surgeon になったばかりのBeom-Soo Kim先生、そして整形外傷や股関節疾患を統括されていたBung-Woo Min教授には大変お世話になりました。信頼できる友人・医師として、日韓の交流の際には顔が見える関係を築くことができたと思います。

フェローシップ病院での最初の2日間は、ほぼ1日中オペ室の中で過ごしました。重症外傷症例ばかりではありませんでしたが、超短時間で終わるTHA・TKAの症例を多数見学できたことは望外の喜びです。また、連日連夜食事会や飲み会に誘っていただき、フェローシップ最終日には広い大学キャンパス内の観光ツアーも我々のために組まれ、韓国流「おもてなし」の心遣いには圧倒されるばかりでした。

Seoul近郊のMayfield hotelで開催されたKFSの年次総会は、会場数は2会場または3会場だけでしたが、発表スライド表記はほぼ英語で、たまに英語でのプレゼンテーションもあり、日本人のわれわれにも十分理解できるものでした。私自身の発表に関しては、時間の関係から質疑応答がなかったのが唯一惜しまれます。

日韓の整形外科医が集まり、お互いの知識を交換し、議論を交わし、そして楽しく交流できたことは、たいへん貴重な収穫となったと感じています。政治的に国同士の関係はいろいろ難しい時期もありましたが、同じ外傷を扱う整形外科医として、楽しい時間と医学教育の重要性を共有できたことは、私自身の今後の財産になったと深く感謝しています。今後の日韓交流の架け橋に少しでも貢献できたら嬉しく思います。